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川魚の体内に生息する寄生虫の種類と予防法・退治法

 

こんにちは、淡水養魚場「白山堂」の坪田直樹です。

当養魚場にはお客様から「川魚って寄生虫は大丈夫なのでしょうか??心配です…」というご質問をよくお寄せいただきます。

寄生虫と聞けば誰しも不安になりますし、昨今食の安全が騒がれている中で「本当に大丈夫かな…」と感じられるのはごもっともです。

私どもは川魚を販売していますので、こういったご質問に回答すると「変に怖がられてしまわないかなぁ…」と不安になったりするのですが、今回もなるべく包み隠さず正直に丁寧にお答えしてゆきたいと思います。

「川魚って寄生虫は大丈夫なのでしょうか??心配です…」というご質問にまずシンプルに回答させていただくと、

川魚に限らず、魚全般で寄生虫によるリスクに注意をしていただきたいですし、特に知識のない状態での生食は弊社としても推奨していません。

になります。

そうすると「あ、、やっぱり危ないんだ・・・!」とここで記事を閉じてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、もう少し踏みとどまっていただきたいです(笑)

というのも例えば「では養殖の場合は?」や「よく耳にするアニサキスって川魚にいるの?」辺りは結構あやふやなまま、川魚=危ないの理解のまま進んでしまっていることが多いからです。

この記事ではそんなことも含めて解説していきます。

川魚に見られる寄生虫

まずは川魚に見られる寄生虫の種類と注意点をザッとご紹介してゆきます。

顎口虫(がっこうちゅう)

川魚である淡水魚には、人間の体に害のある寄生虫がいます。まずは、「顎口虫(がっこうちゅう)」です。

顎口虫は、0.6〜4mm程度の線虫です。特に有害なのは、剛棘顎口虫と日本顎口虫と言われています(※1)。

イヌやネコ、イタチ等を宿主とする寄生虫なので、人間の体を好んで寄生するわけではありませんが、万一幼虫に寄生されると顎口虫症を発症します(※2)。

顎口虫症を発症する主な原因は、ヤマメやドジョウなどの淡水魚を生食してしまい、誤って顎口虫の幼虫を体内に入れてしまうためです。

顎口虫は人間の体内に入ると、幼虫の移動に伴い、皮膚の腫脹やみみずばれ等が起こります。有棘顎口虫は、時には、内臓や脳などに迷入することもあるそうです(※1)。

この記事の下部に、顎口虫等の寄生虫を予防する方法、退治する方法をまとめていますので、ご覧ください。

参考

※1「顎口虫(Gnathostoma spp.)線虫類」『食品衛生の窓』東京都保健福祉局

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/musi/08.html

※2「淡水魚介類から感染する寄生虫」『森林科学55』西山利正・三島伸介、2009年

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsk/55/0/55_KJ00005423391/_pdf

肝吸虫(かんきゅうちゅう)

肝吸虫は、人などの哺乳類に寄生する虫です。体長は10〜20mmで、ウグイやフナ、コイなどコイ科の淡水魚を生で食べると寄生する場合があります(※2)。

体に寄生すると肝吸虫症(肝ジストマ症ともいいます)となり、重症化してしまうと肝硬変を引き起こすこともあるようです。少数の感染では、ほとんど症状は無いのですが、慢性的に総胆管に炎症を引き起こすために、総胆管癌につながる場合もあり要注意です(※2)。

横川吸虫(よこかわきゅうちゅう)

横川吸虫は、洋梨形で体長1~2mmの小さな寄生虫です。アユなどに肉眼では見えない幼虫(メタセルカリア)の形で寄生します。

横川吸虫は、成虫になると人の小腸粘膜に寄生します。多数が寄生してしまうと、刺激により腹痛や下痢などの症状が見られることがありますが、少数の場合は自覚症状はほとんどないようです(※1)

アユやフナ、ウグイ、シラウオ等の淡水魚に寄生することが多いので意識しておきましょう。

【肺吸虫(はいきゅうちゅう)】

有名な肺吸虫として、「ウェステルマン肺吸虫」と「宮崎肺吸虫」があります。

ウェステルマン肺吸虫は、体長が7~16mm、宮崎肺吸虫は体長が7~8mmほどの成虫です(※1)。

ウェステルマン肺吸虫は、主に肺に寄生することが多く、脳、胸腔、腹腔等に寄生することもあるようです。サワガニやモクズガニから感染するので注意しましょう。

宮崎肺吸虫は、一般的に幼虫移行期に腹腔を経由して肺に侵入しようと胸腔に入り炎症を起こします。これにより、胸痛や胸水貯留、気胸などの症状が出ることがあるようです(※2)。

よくニュースで耳にするアニサキスは?

ニュースなどでもよく耳にし、最近は認知度の上がっているアニサキス、川魚ではどうなのでしょうか?

アニサキスはまず海に生息する線虫なので川魚は海の魚に比べれば寄生のリスクは少ないです。

ただし川と海を行き来するタイプの個体など海に入るものは寄生のリスクはあります。

陸上淡水養殖など養殖の魚で品質の管理をされているものであればアニサキスを気にすることはほとんどないと言ってよいでしょう。

当養魚場でもアニサキスを含め寄生虫リスクのない餌や環境で育てておりますので安心して召し上がっていただきたいです。

アニサキスの特徴

アニサキスについて簡単に解説します。アニサキスは体長2~3cm位の幼虫で、比較的大きな個体です。身体は白くて細いミミズのような形をしています。

アニサキスはその幼虫をオキアミが食べ、そのオキアミをサバやイカ、サケ、サンマ、ホッケ、タラ、カツオなどが食べて内臓で成長します。最終的にはその魚を食べるクジラやイルカといった海の哺乳類に寄生します。食物連鎖の中で宿主が変わってゆきます。

アニサキスは主に内臓の表面に寄生しますが、筋肉にも寄生します。サケやマスでは腹部の筋肉内に多く見られると言われています(※1)。

アニサキスは、人体に入ってしまうと成虫になれないので、通常は排泄されます。

ただし、魚を生で食べたとき、まれに人間の胃や腸壁に侵入し、激しい腹痛を生じさせることがあります。

吐き気やおう吐、蕁麻疹などの症状を伴う場合もあるので、症状が出たら病院を受診することがすすめられています(※1)。

川魚の寄生虫 予防法と退治法はこれだ!

魚は自然界に住む生き物なので、寄生虫と無縁というわけにはいきません。寄生虫を誤って食べてしまわないように、予防法と退治法を理解しておきましょう。

寄生虫の予防法

寄生虫の誤食を予防するために有効な方法があります(※1、※2)。

<1>野生の川魚は生で食べない!

まずは、「川魚は生で食べない」という意識が大事です。管理された釣り場などで釣った魚は生食できる場合がありますが、野生の魚は生で食べないようにしましょう。

釣り場で釣った際にも、生食できるかどうかを管理人に尋ねると安心です。

<2>調理器具は清潔に!

家庭で生肉や生魚の調理をする際には、使った包丁やまな板はよく洗いますよね。

そうしないと、同じ調理器具を使用することで他の食材に細菌が感染することがあるからです。

これは、釣り場や自然のなかでも同じこと。処理を行った調理器具は徹底して洗浄や消毒をして清潔を保つように心がけてください。

<3>調味料の効果を信じすぎない

昔は、“刺身に醤油をつけると殺菌できる”“お酢をかければ除菌できる”と言われたものです。

しかし、寄生虫のなかには調味料の殺菌が効かないものもいます。調味料の効果を信じすぎないようにしましょう。

寄生虫の退治法

次に、寄生虫を退治する方法をみていきましょう(※1、※2)。

<1>加熱をしっかり

寄生虫は熱に弱いので、しっかり加熱するのが一番と言われています。釣った魚は十分に加熱して食べてください。燻製にしてもよいと思います。

<2>冷凍も効果的

寄生虫は、マイナス20℃で24時間以上(中心部まで)凍結すると死滅すると言われています。しっかり冷凍することで、保存期間も長くなり、寄生虫も退治できたら一石二鳥ですね。

養殖の川魚の寄生虫リスクは?

最後に養殖の川魚に関して解説していきます。一般的に天然ものに比べ、養殖の魚は環境や餌で寄生虫対策がとられているので安心感が高いと思います。

淡水養魚場「白山堂」でご提供している川魚も寄生虫リスクのない餌や環境で育てた上で、さらに安全のための加工や下処理、48時間以上の冷凍処理など、寄生虫に対して幾重にも対策をしていますので、安心して召し上がっていただくことが可能です。

加熱用のイワナだけでなく、刺身なども提供しておりますのでよかったら覗いてみてください。一部ですが定番の商品をご紹介します。

深瀬イワナ5尾セット

まずは定番の塩焼き用のイワナです。北陸は石川県、霊峰白山の麓にある自社養魚場で、山からの冷たく清らかな天然水で育った当場自慢のイワナです。サイズは食べ応えのある23cm前後の塩焼きサイズ、日持ちは冷凍で1カ月程度です。内臓処理済みなので塩を付けて焼くだけでおうちやBBQで簡単に香ばしい岩魚の塩焼きをお楽しみいただけます。

深瀬イワナ5尾セットはこちらから

深瀬イワナの刺身盛り(200g)

もう一つの人気商品でこちらも自社養殖場で養殖のプロが卵から丹精込めて育てた深瀬イワナを贅沢に使用した刺身盛りです。淡白で上品な味をお楽しみいただけます。皿のサイズは直径25cm、内容量は3人前(200g)です。職人が味、保存温度、水分量など細部にこだわって創り上げました。ドリップ(魚からでる水分)がでず、臭みも少ないので食べやすいのが特徴です。もちろん安全面に配慮した刺身ですのでご安心ください。解凍するだけでお召し上がりいただけます。

深瀬イワナの刺身盛りはこちら

その他、川魚が初めての方でも気軽に味わえる商品を多数扱っております。ぜひ味わってみてください^^

アニサキス”アレルギー”はまたちょっと別の話です

アニサキス症に似たアニサキスアレルギーというものがあるのですが、アレルギーはまた別の話になります。

別記事でもご紹介しておりますのでアニサキスアレルギーの方はこちらも読んでみてください。

参考:アニサキスアレルギーをお持ちの方は当場(淡水養魚)の川魚・料理は食べられるのかについて正直に解説します

まとめ

今回は、川魚に見られる寄生虫の話をしてきました。参考になりましたでしょうか?

当養魚場以外にも全国で川魚を提供している養魚場、料理店や宿はたくさんあります。

どうしても気になる方は養殖か天然かなど聞いてみてもと良いと思います。

当場の川魚の寄生虫に関してもご不安やご心配がある場合は、いつでもご相談くださいね。

オンラインショップのご紹介

白山堂オンラインショップでは自社養魚場で丹精込めて育て上げたイワナやイワナ料理を販売しております。記事を読んで「川魚食べてみようかな?」と思った方はぜひ覗いてみてください♪

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